角議長メッセージ第1回 2021年度の活動にあたって

みなさん、こんにちは。
第98回定期大会において、日建協議長に就任いたしました角と申します。
議長として、重責を託されたことに、あらためて身の引き締まる思いです。産業別労働組合組織として、その役割を全うできるよう、これまで以上に「つながり」を大切にして活動に取り組む所存です。どうぞ、よろしくお願いします。


2021年度の活動に触れるにあたり、何よりもコロナ禍の中、エッセンシャルワーカーとしての気概を持ち、社会的使命を果たすべく、日々現場の最前線で奮闘されている建設従事者のみなさん、そして、組合員のみなさんに心より敬意を表したいと思います。

さて、日本経済は、2019年12月に発生した新型コロナウイルス感染症の拡大およびその防止のために、社会活動・経済活動の抑制を余儀なくされ、その結果として、甚大な影響を受けています。ワクチン接種は始まりましたが、その効果は、私たちが肌身で感じられるまでには至っておらず、雇用環境は、新型コロナウイルス感染症発生前と比較すると大きく低下している状況です。このほかにも、我が国が今後迎える急激な少子高齢化や人口減少は、労働力の大幅な減少を招く恐れがあり、日本経済に暗い影を落としています。

このような先行き不透明な経済状況の中、私たちの働く建設産業は、これまで東日本大震災の復興、国土強靱化の推進、東京オリンピック・パラリンピックに関連するインフラ整備事業など、建設投資は堅調に推移していましたが、就業者の極端な高年齢化、担い手不足という建設業の生産体制を揺るがしかねない極めて重要かつ危機的な問題に直面しています。
また、労働環境という面では、担い手確保の実現にむけて、働き方改革、女性活躍推進など、行政機関、業界団体、労働組合が一丸となって取り組みを進めていることで、目に見える効果も表れてきていますが、未だ道半ばと言わざるを得ません。
現に日建協が1万人規模で毎年実施している時短アンケートの直近の調査(昨年11月)では、の所定外労働時間の平均が41.4時間、外勤職にいたっては55.9時間であり、アンケートに回答した組合員の5%にあたる方が100時間を超える所定外労働を行っている現実があります。
さらに有給休暇の取得状況を見ると、昨年11月までの1年間の取得日数は平均で7.2日であり、所定外労働時間・有給休暇取得日数、いずれも全産業の平均に遠く及ばない結果となっています。

私たちの働く建設産業は、社会資本整備の担い手であり、地域の経済や雇用、社会生活の安全・安心を支える地域の守り手として、大きな役割を担っています。
よって、持続的な発展を遂げることこそが、私たち建設産業に課された使命だと思います。その使命を果たすためにも、眼前に広がる様々な課題を一刻も早く、解決しなければなりません。

このような現状を踏まえ、2021年度日建協は、「産業政策活動」と「加盟組合支援」を2本柱として活動を進めます。活動を進めるにあたっては、コロナ禍での新しい組合活動(いわゆるニューノーマル)を常に模索しつつも、人と人のつながりを大切にし、日建協の絆を誰しもがもう一度確かなものとして実感できるような、『誰も取り残さない組合活動』を実践したいと思います。
産業政策活動では「政策提言」を重点活動と捉え、活動を進めます。作業所アンケートや時短アンケートなどで得られた情報をもとに、建設産業が抱えている問題や産業内の構造的問題について、行政機関や業界団体などに対して、働く者の立場から意見発信をしていきます。また、様々な団体との意見交換を通して、建設産業における担い手確保、働き方改革の必要性について理解促進をはかっていきます。

加盟組合支援では、「4週8閉所ステップアップ運動」、「働き方改革への対応」、「賃金交渉」に特に注力して活動を進めます。2024年に建設業においても適用される時間外労働の上限規制まで残された時間は僅かです。このタイミングをチャンスと捉えて、これまで長く日建協が訴えてきた4週8閉所や総労働時間の短縮について実現に導くべく力強く活動を推し進めます。
そして、その先の時短推進活動として、次期中期時短方針の内容についても併せて検討していきます。また、私たちが安全・安心に働き続けるためには、賃金水準の維持・向上も不可欠と考えます。引き続き賃金交渉の充実をはかっていきます。

最後になりますが、日建協では新たに、日建協ビジョン2030「誰もがいつまでも働ける 誰からも誇りに思われる産業」を策定しました。このビジョンは、ビジョン検討委員会委員、若手組合員のみなさん、加盟組合の代表者のみなさんなど、多くの組合員の思いの集積です。
私たち日建協は、このビジョンが建設産業で働く者の旗印として共通言語になることを強く望んでいます。そのために私たちは、インフルエンサーとしての自覚自負をもち、その実現にむけて広く社会に訴えかけ、同時に社会の理解が得られるよう努めてまいります。
みなさんの強力なご支援をよろしくお願いします。

日建協活動の源泉は組合員のみなさんの声です。ともに力を合わせ、心を通わせて、誰もが働き続けたいと思える魅力にあふれた建設産業をつくっていきましょう。