議長メッセージ第9回 作業所こそ建設産業の生命線

作業所こそ建設産業の生命線

昨年9月を調査期間として実施された、日建協作業所アンケートが日建協ホームページにアップされましたので紹介します。
この調査は、作業所の労働環境と各種施策の実施状況を把握するとともに、政策提言に反映させるために、作業所単位で実施しているものです。回答作業所数は建築694、土木765、合計1,459にのぼります。
ご回答いただいた作業所の皆さんに、心から感謝いたします。

ここ最近の調査では、産業全体で、週休2日の実現や働き方改革、生産性向上など業務効率化の取り組みが進められていることから、「2024年までに週休2日は実現すると思いますか?」との設問を継続的に盛り込んでいます。しかし週休2日の実現性について、期待とは裏腹に「実現しない」と考える作業所が全体で約7割にのぼります。

なぜ、実現に懐疑的な回答が多いのでしょうか。
作業所からの意見では、「週休2日(原則土曜閉所)を前提とした受注契約が締結できなければ、実現できない」「作業所の閉所や休暇に法的な拘束力がない」といった声が多くあります。

そもそも、建設企業は、受注競争を勝たなければ生き残っていけない競争環境が常にあります。発注者上位の建設産業では、受注者は適正工期を確保しなければならない、とわかっていても、発注者の理解が不可欠です。それが得られないのであれば、法や制度の整備により強いしばりが必要との意見は、ごもっともです。
昨年10月に施行された改正建設業法で著しく短い工期による請負契約の禁止が盛り込まれました。作業所で働く皆さんにとって、週休2日の実現性を高めていく好機と捉え、建設産業が政労使一体で、一歩も引くことなく取り組み、週休2日をあたり前にしていかなくてはなりません。

また「もっと技能労働者の処遇が上がらなければ土曜閉所は無理である」と、ゼネコン職員だけではなく、協力業者や技能労働者の労務単価や賃金を引き上げるべき、との意見も多く、産業の魅力向上にむけて作業所の実態を踏まえた改革が必要です。
日建協では、こうした作業所からのアンケート結果等をもとに、作業所の労働環境の改善にむけて、4月下旬から約2か月にわたり、国土交通省本省や各地方整備局、民間発注者団体、日建連などの業界団体への提言活動を実施していきます。

建設産業はものづくり産業であり、作業所こそ建設産業の生命線。
作業所で懸命に奮闘される皆さんが抱えている課題をしっかりと捉え、より良い労働環境にむけて、産業の内外へ提言を発信し続けていきます。

2020年度作業所アンケート結果(抜粋)
2024年までに週休2日(原則土曜閉所)が実現すると思いますか?
「実現しない」が全体の7割と懐疑的な回答が多数


2020年度 作業所アンケート結果
土木作業所アンケート
http://nikkenkyo.jp/downL/sagyousyo_anq/2020doboku-anq.pdf

建築作業所アンケート
http://nikkenkyo.jp/downL/sagyousyo_anq/2020kenchiku-anq.pdf