続・東西組合細見37 ― 錢高組労働組合

後段左より、林部(東北支部委員長)、塚本(大阪支部委員長)、日高(九州支部委員長)、岩本(広島支部委員長)
前段左より、薗井(東京支部委員長)、福海(本部委員長)、南(本部書記長)

株式会社錢高組は、1705年に泉州尾崎村 (現 大阪府阪南市尾崎町) にて創業しました。1887 (明治20) 年に大阪市内の地に移り、屋号の番匠屋を錢高組に改めました。現在は勝鬨橋に代表される橋梁工事や庁舎、商業施設、物流施設などを得意分野としています。
錢高組労働組合は1975年に設立され、今年度は 「労使協働し、働きやすい、より良い制度の実現を目指して」 というスローガンを掲げ、組合員のより良い労働環境づくりに取り組んでいます。

 

◆ 設立 : 昭和50年5月
◆ 組織率 : 54%
◆ 支部体制 : 5支部
◆ 組合員数 : 476名 (平成29年10月末現在)
◆ 執行委員数 : 7名
◆ 中央執行委員会 : 月1回程度

より良い制度の実現にむけて

南書記長

現在、最も力を入れているのは会社の諸制度の改定です。今年度は、スローガンにも 「より良い制度の実現」 という言葉を盛り込んで活動を行っています。昨年度は念願の 「独身者帰省旅費」 が実現しました。50歳未満の組合員に対し、年2回、主に夏季休暇時と年末年始ですが、自宅もしくは住民票のある住所への帰省旅費を支給するという制度です。5、6年前から実現をめざし取り組んできました。若手を中心に異動が負担になるとの声もあり、そういった組合員に何とかしてあげたいとの思いから取り組みました。組合側で費用の試算をし、会社側に提案してきました。最終的には会社も私たちの思いに応えてくれて、当初30代から40代の間で考えていた上限を50歳未満まで広くしてくれました。この制度が離職防止につながることを期待しています。今後は制度の周知や利用率の把握などに努め、より良い制度となっていくよう取り組んでいきます。
また、携帯電話の貸与の制度の導入や時勢にあっていない給与、退職金制度の改定をめざして取り組んでいきたいと思っています。

 

この他にも様々な意見を組合員から頂いています。全てを一度に実現することは難しいですが、組合員の声に応えられるよう一歩ずつ進んでいきたいと思います。

支部主体のレクリエーション、機関紙づくり

福海執行委員長

当組合は支部単位のレクリエーションが盛んに行われています。企画・運営は各支部が独自におこなっており、本部も支部の活動を支援しています。レクの開催を通じて連帯感を高めるのが目的で、これにより活発な意見交換や意見の出やすい雰囲気を作っていくことでより働きやすい環境になると考えています。バーベキューや野球観戦、貸切電車などその地域の特色を活かしたレクを行っています。
今後の目標は各支部のレクへの参加率を向上させることです。より多くの組合員が参加できるように努めていきたいと思います。

 

また、実施したレクリエーションは各支部それぞれの支部報でレクの実施内容や様子を紹介しています。支部報は各支部で名称が異なっており、東北であれば 「みちのく」 東京は 「各駅停車」 、大阪は 「御堂筋」 、広島は 「赤ヘル」 、九州は 「山笠」 です。それぞれ違った特色で工夫がなされています。

 

毎年、定期大会で機関紙コンクールを開催しており、その年度でもっとも評価の高かった支部を表彰しており、それが各支部のやる気にもつながっています。コンクールは今後も続けていきたいと思っています。本部の広報活動も労使協議会の様子を当日のうちにホームページにアップするなど、支部に負けないよう取り組んでいます。

今後の組合づくり

当組合はユニオンショップ制度を採用していません。昨今組織率が低下しつつあり、会社ともユニオンショップ制の導入について協議をしています。過半数を切ってしまう前に実現させたいと思っています。会社とは引き続き協議を行っていき、実現をめざしたいと思います。
また、様々な声を組合活動に反映させるため、本部執行部への女性参画も実現させたいと思っています。

 


 

近時、独身者帰省旅費を導入する企業が増えてきています。錢高組労働組合の事例は数少ない先行例として他の組合の参考になるものです。日建協はこれからも錢高組労働組合のより良い職場づくりを応援していきます。

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