東西組合細見 neo25…東洋建設職員労働組合
東洋建設株式会社は、1929年に阪神築港株式会社として創立され、1964年に商号変更。海洋土木を中心に陸上土木・建築・海外へと業容を拡大してきた、港湾・海洋分野に強みを持つ総合建設会社です。最近では洋上風力発電事業を視野に自航式ケーブル敷設船「Discovery」を建造しました。本社は東京都千代田区、本店は大阪市中央区にあります。
東洋建設職員労働組合は、1946年9月に結成され、9月に80周年を迎えます。組合活動としては、全国各地で働く組合員の声を丁寧に聞き、職場環境の改善や働きがいの向上に努め、幅広い意見を集約し会社との対話に反映していくことを大切にしています。
| ◆ 設 立:1946年 9月 | ◆ 組合員数:1,132名(2026年7月現在) |
| ◆ 本部執行委員数:19名 | ◆ 組織率:65.2% |
| ◆ 中央執行委員会:月1回程度、必要に応じて臨時開催(随時メール等で情報共有) | |
洋上風力事業を見据えた新造船「Discovery」始動
東洋建設は港湾・海洋分野で培った強みを生かし、洋上風力発電事業への参画を見据えて、海底送電ケーブルを敷設する新造船「Discovery」をノルウェーで建造しました。現在は日本に向けて回航中で、拠点となる石狩湾新港到着後にはお披露目会も予定されています。乗組員となる船舶職は船員法の適用を受ける船員であり、同法に基づいた労働条件の原則を定めるため、船舶職組合員向けの労働協約を新たに策定し、9月の定期大会での採択ならびに労使での締結を目指しています。会社の新規事業への挑戦にあわせ、組合活動も新たな職種を迎え入れながら一歩先を見据えて動き出しています。
組合アンケートで進める働き方改革
時間外労働の上限規制への対応では、これまで45時間以内の遵守確認にとどまりがちだった状況を踏まえ、組合として一歩踏み込んだ取り組みを模索しています。昨年度は組合独自アンケートを実施し、残業の実態や職場の声を自由記述も交えて収集しました。あわせて、平日夜にレクリエーションを企画することで「早く帰れる」働き方を後押しする工夫も進めています。4週8閉所・週休2日の実現には発注者や協力会社を含めた建設産業全体の理解が不可欠と捉え、現場の実情を粘り強く発信しています。
全国の声を集める「2役巡回」と
絆を育むレクリエーション
執行委員長と書記長が全国の各支部を巡回し、議案や賃金要求案の説明や意見交換を行う「2役巡回」を実施し、各支部や現場の声を直接集めています。また、国内にとどまらず、フィリピンの海外組合員のもとへも本部として現地を訪れ、国内外を問わず組合員同士のつながりづくりに力を入れています。
レクリエーションも活発で、会社共催のボウリング大会は全国の職場対抗でスコアを競い、支部同士で景品を送り合うなど工夫し、前回は170名が参加する盛況となりました。また、本部が主催するフォトコンテストには104名から265点の応募がありました。
若手が育つ組織と迎える80周年、
志をひとつに次の一歩へ
今年度は新入社員120名を迎え、若手の増加が組合員構成に大きな変化をもたらしています。組合としては、新入社員研修でのグループ討議(当社の魅力は何か、あったら嬉しい制度は何かなど)や、昇格者研修での組合活動説明に加え、定期大会にあわせて開催するセミナー(テーマは生成AIを活用した業務効率化やエンゲージメント向上など)を通じて、若手が組合活動を身近に感じられる機会づくりを進めています。
結成80周年を迎える節目として、来年3月の記念誌発刊に向けた準備も始動しました。記念誌は10年ごとに刊行されており、毎回大きなボリュームとなります。今回も全社から組合に向けたメッセージを寄せていただく予定です。新たに加わった若手の力と80年の歩みを糧に、2026年度組合スローガン「志をひとつに、次の一歩へ」を掲げ、着実に歩みを進めていきます。
取材を通じて、洋上風力発電事業を見据えた新造船の就航にあわせ、船員という新たな仲間を迎える大きな節目となる一方、組合アンケートや2役巡回、若手研修・セミナーなど、組合員一人ひとりを大切にする組合の姿勢が伝わってきました。結成80周年に向けた記念誌の発刊準備にも、次の一歩を踏み出す力強さが感じられました。取材にご協力いただきました小松執行委員長、波間書記長、ありがとうございました。
