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													| 労働条件の向上と組合活動の活性化 〜組合員のための組合を〜 馬淵建設職員組合
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																| 馬淵建設株式会社は今年、創業100周年を迎えます。同社はその記念に社会貢献事業として、ミクロネシア連邦チューク州・モエン島にあるザビエル高校の改修工事を行いました。この高校は、もともと太平洋戦争時に馬淵組(当時)が軍の通信施設として施工した建物でした。その後、終戦に伴い多くの軍事施設が破壊されましたが、この施設は島民の将来を考えた馬淵組本社の判断により残され、同連邦の中心的な教育施設に転用、歴代の大統領などの要人を輩出してきました。現地で「マブチスクール」と呼ばれる同校も、老朽化が激しくなったことから「建物に新たな命を与えてくれたことのお礼と建主の責任として」無償で改修したそうです。「建設業の魅力」について執行部が披露してくれた「深イイ」エピソードでした。今回は日建協結成当初からの仲間である馬淵建設職員組合の紹介です。
 
 																		● 設  立 : 1947年3月● 組合員数 : 276名(2009年1月現在)
 ● 執行委員数:8名
 ● 執行委員会:月1回
 2009.1 取材
 
 
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																|  |  | 後列左より 佐々木委員、
 都留委員、
 勝岡委員、
 入江委員
 
 前列左より
 宇賀神副書記長、
 加藤書記長、
 小高委員長、
 相川副委員長
 
 
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													| 組合として現在特に力を入れて取り組んでいる課題があったら教えてください。 | 
                
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													| 労使で組織している時短専門委員会で「業務アンケート」という調査を実施しています。調査期間を昨年12月の1ヶ月間とし、一人現場の小規模作業所から所員5名以上の大規模作業所まで、建築と土木、各々9作業所を対象にアンケートを実施しました。調査内容ですが、先ず業務内容を【打合・会議】【現場管理】【施工管理】【事務処理】【その他】で分類し、そこからさらに細かくします。例えば【現場管理】でしたら『業者打合せ』『写真撮影』『現場巡視』『検査立会』『墨だし』『清掃』まで分け、さらに『現場巡視』であれば「品質」と「安全」に、『立会い』であれば「各種検査」「場外検査」「コンクリート打ち等の重要作業」に、とにかく作業所内の業務内容の全てを細かく、項目化しました。そして一日のうち時間のかかった業務の上位5項目とその時間を毎日記入してもらう調査を実施しました。
 
 
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																| 小高委員長 |  | 加藤書記長 |  | 
												
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																| 「業務アンケート」を実施しようと思われたのはなぜでしょうか? 
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																			| 長時間労働の問題に取り組むにあたり、先ずは実態把握が必要と感じたからです。また、業務内容と時間を日々記入すれば、自分の業務内容とそれにかかる作業時間を意識するようになります。そこから業務を簡素化できないかという考えにもつなげていけるだろうという目論見もありました。業務の簡素化にあたって、月に1回出すような書類を減らしたり、効率化したところで、長時間労働の短縮にはつながりません。潰す書類はどれなのか? 効率化を考えるべき作業は何なのか?全労働時間に占める割合が1%の作業より10%を占める作業を潰していった方が長時間労働の短縮にはより効果的と考え、業務の内容と作業時間を調査しているわけです。今後は集められたデータを如何に活用するかが重要になりますので、労使とも知恵を絞って、時短につながる方策を打ち出せるよう進めていきたいと思います。
 
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													| 「ワーク・ライフ・バランス」ついては、どうお考えですか? 
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																| ワーク・ライフ・バランスについて考えることは、現状打開のきっかけと自分の意識改革につながると思います。それは時短にもつながる重要な要素です。ただ、難しい面もあります。個人個人もそうですが、年代によってもワーク・ライフ・バランスの考え方は違います。仕事を中心としてこれまで生きてこられた年配の方にとっては、ワーク・ライフ・バランスと言ってもなかなか実感はわかないでしょう。大きな運動にしてしまうと、年配の方はついて来ないことが考えられます。また、現状にある程度納得している方に対してこの概念をどう反映していけばよいのかということも課題として考えられます。
 
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																			| 宇賀神副書記長 |  | 勝岡委員 |  |  | 
                
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																| その他にも執行部からは、工事の難易度を数値化し、部署内で各作業所の難易度を見えるようにする建築統轄部の取り組みも紹介してもらいました。自分の作業所の難易度を周囲に理解してもらえることと、その難易度を参考にしたうえで評価を受けられることから社員のモチベーション維持に大きな効果があるそうです。小高委員長を中心にガッチリまとまった馬淵建設職員組合。執行部では、結束力の証として富士山登頂を計画中とのことです。いつかその話も聞かせてください。取材協力、どうもありがとうございました。
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                  | Compass Vol.781 一括PDF(15.9MB) |