議長メッセージ第11回 右手に “時短アンケート” 左手に “変革への情熱” をもって

右手に “時短アンケート”
左手に “変革への情熱”をもって

国土交通省不動産・建設経済局 青木局長(左)へ4週8閉所
ステップアップ運動ポスターを渡しました。
(2021年5月18日撮影)

5月18日に、国交省不動産・建設経済局の青木局長を訪問し、日建協政策提言書を提出しました。その際に用いたのは、1万人を超える加盟組合の皆さんの声を集めた「日建協時短アンケート」。
日建協では、組合員の声を踏まえ、行政や業界団体、企業経営者に対し、私たちの労働環境の実態や意識を伝え、改善にむけた意見発信を活発に行っています。

ここで、少し内容を紹介します。
2020年11月の時短アンケート結果では、日建協全体の所定外労働時間の平均が41.4時間となり2019年と比べて減少しました。外勤建築は57.9時間、外勤土木は56.5時間といずれも2019年と比べて減少していますが、依然として高い水準です。全産業平均の18.9時間と外勤の平均を比べると約3倍です。さらに「労働時間を短縮するには、何が必要か」を外勤組合員の皆さんを対象に聞いたところ、「発注者による適正工期の設定」が断トツの回答でした。

長時間労働の解消のためには、発注者の理解を得る努力を業界全体で取り組んでいくことが不可欠。週休2日や4週8閉所を前提とした適正工期での見積等、設計、営業の上流段階での取り組みも必要です。しかし、コロナ禍で経済情勢の不透明感が漂うなか、時短や閉所の取り組みが後退するのではないか、との懸念も生じています。

2024年の時間外労働の上限規制は2年10カ月後に迫り、多くの建設企業では働き方改革や時短に積極的。2020年10月の改正建設業法により著しく短い工期による請負契約の締結が禁止され、中建審からは「工期の基準」が作成・勧告されるなど、行政や企業による働き方改革や適正工期の確保にむけた施策が打ち出されています。

目まぐるしい環境変化のなかにある建設産業ですが、「時短アンケート」では、サービス残業など時短ハラスメントが生じているとの声も上がっています。こうした実態を踏まえ、青木局長からは「“作業所の生の声”を行政や企業に発信し続けて欲しい」とのコメントをいただきました。

まさに、日建協が実施している時短アンケート結果は、働く仲間の「生の声」。常態化している建設産業の長時間労働等を解消し、日建協は、右手に「時短アンケート」、左手に「変革への情熱」をもって、産業の魅力向上に向けた政労使間の対話に粘り強く取り組んでいきます。

2020年時短アンケートダイジェストより

日建協ホームページ「2020時短アンケートダイジェスト発刊」
http://www.nikkenkyo.jp/download/digest/14504/