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日建協では毎年2回、春季(4月〜5月)と秋季(9月〜10月)に加盟組合の所属企業を訪問しています。先日終了した春の会社訪問では時短をテーマに、私たちの労働環境の実情とその改善について会社幹部との意見交換を行いました。今回は特に加盟組合の皆さんにご協力いただいた時短アンケートをもとに各会社の「レーダーチャート」を用意して、説明を行いました。このページでは、時短アンケートをまとめた“そのあと”の話を皆さんにご紹介したいと思います。


下の図が実際に会社訪問の説明で使用した「レーダーチャート」です。
日建協では、昨年行った時短アンケート結果から、私たちの労働環境の向上に大切と思われる項目の全てを数値化し、各会社における特色ともいうべき値を各項目別に導きだしました。図中の赤線部が、各項目別の日建協平均値を50とした時に対する加盟組合の項目別の値です。
この各項目は下図のとおり、『原因として考えられる項目』と『私たちが良くしたい・向上させたいと思う項目』に分かれ、それぞれが相関関係にあります。『原因』を改善すると、それに対応する『私たちが良くしたい・向上させたい項目』が改善されます。(図中の同色矢印が相関関係になります。)また、その相関関係は加盟組合によって異なりますし、原因の改善によって、影響を受ける項目は必ずしも一対一ではなく、一つの項目の改善によって複数の項目が改善される場合も多くあります。相関関係にある原因項目を示せば、企業が良くしたいと考える項目について「どこに集中して手をつければ良いのか」を絞ることができますし、複数の効果が得られることから、企業側は効率的に改善したい項目に取り組むことができます。今回の会社訪問では、このように、会社側が「良くしたい」と考えることについて、日建協より取り組むべきポイントを提案しました。

この企業別レーダーチャートを用いた意見交換では、会社側からも「この切り口は新しい。」「レーダーチャートを見て、これまでの取り組みにより他の要素も伸びるということを知ることができた。これまでの取り組みが間違っていなかったと感じた。」との言葉もあり、非常に興味を持って聞いていただけました。
今回、日建協では会社側に対し、労働環境の向上について、より効率的と考えられる取り組み策を奨めるという観点からレーダーチャートを用意し、会社側と意見交換を行いましたが、やはり多くの問題は長時間に及ぶ所定外労働時間に帰結しています。今後も日建協では様々な手法を用いなから、時短活動の必要性について、会社側との意見交換を実施していきます。




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