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8月3日、8月4日の両日、東京(日暮里)のホテルラングウッドにおいて日建協第86回定期大会を開催しました。2009年度の日建協活動のスタートとなる本大会には加盟組合から代議員と多数の傍聴者が出席し、活動方針について活発な議論が交わされました。

本大会をもって退任された青本前議長は、2年間の任期を「負のスパイラルを食い止めるため、従来型の労働組合活動からの方針の転換、新しい行動セオリーの選択に迫られた時期であり、個人の仕事と生活を適正値に調和させていくべく時短推進活動をワーク・ライフ・バランス実現のための一手段として位置づけ、加盟組合の皆さんのご理解と協力のもと活動を行ってきた」と振り返りました。
続いて「今起きている労働環境向上への変化を実現するために必要な最後のワンピースを見つ
けるのは私たち一人ひとりである」とし、最後の挨拶を締めくくりました。

青本前議長挨拶

2008年度の日建協はワーク・ライフ・バランスの実現と魅力ある建設産業の実現のため「建設産業の構造的な課題解決にむけた提言活動」と「わたしたちの労働条件向上にむけた加盟組合支援」を二本柱として活動してきました。大会では精力的に取り組んできた2008年度の活動と決算報告について審議が行われ、可決・承認されました。

2008年度の活動承認後、2009年度執行委員の選挙が行われ、新執行委員が選出されました(新執行委員については2・3ページをご参照下さい)。
選挙後には、新執行委員11名を代表し、2009年度日建協活動の新たなる牽引役を担う福島議長より「ワーク・ライフ・バランス実現に向けて自分の働き方を見直す意識改革の必要性」「個々人の考え方を組合を通じて計画立て、実現させていく新しい形の連帯意識の向上」「建設産業内との連携を重視していく」という方針が発表されました。そして「ワーク・ライフ・バランスの実現した産業の形こそが魅力ある建設産業である。新しい建設産業を私たち労働者が導いていこう。外的変化の激しい今こそがチャンス。」と加盟組合員に向けて力強く熱いメッセージを発信しました。

福島議長挨拶

 大会の様子

●大会議長団

●選挙管理委員長

長野代議員
(ペンタユニオン)

稲垣代議員
(大豊建設労働組合)

長尾代議員
(戸田建設職員組合)

●分散会主査

小林代議員
(西松建設職員組合)

杉浦代議員
(ピーエス三菱労働組合)

山川代議員
(名工建設職員組合)

福島議長の就任挨拶の後、新執行部より2009年度の活動方針の説明を行い、大会初日が終了しました。

大会2日目は3つの分散会に分かれて、前日に説明のあった活動方針に対する熱心な討議が行われたのち、全体会議にて2009年度の活動方針に関する議案と予算が審議され、可決・承認されました。

●アシスタントのみなさん

左より:
萩原豊美さん
(錢高組労働組合)

鈴木智草さん
(ペンタユニオン)

萩原由美子さん
(飛島建設労働組合)

内田舞さん
(ペンタユニオン)

大会に引き続き、多数の来賓の方々と加盟組合の執行部出席のもと、ペンタユニオン鈴木智草さんの司会により名刺交換会が開催され、和やかな雰囲気のなか、ご参加いただいた方々とともに新しい日建協の門出を祝いました。
2009年度の日建協活動スタートにあたり、福島議長の挨拶と来賓の方々から激励を込めた祝辞を頂戴した後、日本総合住生活労働組合の小井俊行中央執行委員長より「大会を通じ、熱い血潮が続いていくことを実感した。これからも一致団結して立ち向かっていこう!」という力強い挨拶が述べられ声高な乾杯とともに会は進行しました。
 また、退任役員を代表して、在任中は加盟組合支援に尽力し日建協内外からの信望も厚かった林前局次長より、これまで活動を共にしてきた日建協内外各組織の方々へ感謝の気持ちと今後の日建協への期待を込めた応援歌が贈られました。
最後に2009年度の日建協執行委員が一人ずつ自己紹介と今年の抱負を述べたのち、那須事務局長より、退任役員に対する労いの言葉と2009年度の決意表明を行い、名刺交換会は閉会されました。

小井 俊行 中央執行委員長
(日本総合住生活労働組合)

「連合は今秋20周年の定期大会を迎えます。成人にあたる20年目においては大きな意識改革が必要です。単に時短を目指すのではなく、ワーク・ライフ・バランスという例図を意識しその目的を明確化する事によって、時短が実現できるものと信じています。私たちにとって景気の底打ち感はいまだ感じられません。ぜひ皆さんと連帯して働く者のための政策制度の実現を目指していきましょう。」
連合(日本労働組合総連合会)
山口 洋子 副事務局長


「統一土曜閉所運動や出前講座の実施など、産業界の魅力化に繋がる日頃の日建協の活動について感謝します。厳しい建設産業にあってしっかりした品質を保つために、中心となるのは技術者であり、その技術者が働きがいと誇りを見出すには、将来へのビジョンが不可欠です。建設産業の社会的経済的地位向上のためワーク・ライフ・バランスの観点からの活動は素晴らしいことと思います。今後も一層のご尽力をいただけるようお願いします。」
国土交通省 総合政策局建設市場整備課
松本 貴久 労働資材対策官


「先日、日建協主催のワーク・ライフ・バランスセミナーに参加しました。参加者の一人ひとりが講義内容を吸収し、個々に職場で発信していくことで地道に根付かせていこうという意気込みを感じました。また、日建協の統一土曜閉所運動に対する熱意は各労働局に足繁く通っていただいたことにより行政サイドにも如実に伝わっています。若手技術者の育成や建設業の魅力化の一層の推進のために、出来る限り協力させていただきたいと思います。」
厚生労働省職業安定局
志村 幸久 建設・港湾対策室長


「昨年、内閣府で推進しているカエルジャパンキャンペーンのデザインを統一土曜閉所運動のポスターに使用したいとの相談が日建協からあり、内閣府に何度も来ていただきました。建設産業の労働環境向上への熱意ある思いを伝えていただくとともに、産業内の状況について詳細な情報交換を行っています。建設産業も取り巻く環境は依然として厳しいですが、「仕事と生活の調和」に向けた取り組みのスピードを緩めてはいけません。「仕事と生活の調和」の実現に向けた活動は、建設産業の持続的発展につながる未来への投資です。これまでの真摯な取組みに敬意を表するとともに、今後もご協力していきます。」
内閣府 仕事と生活の調和推進室
小島 武彦 政策調査員


「厳しい情勢のなか、労働運動の本来の意味を見直す時期に来ており、今後労働組合の果たすべき責任は大きくなると考えます。全ての人々への働く機会の創出、福祉型社会の創造と健全な発展のための協働活動を行っていきましょう。今こそ産業内の大同団結の必要性を感じます。歴史的な転換点にあるなかで、魅力と活力に溢れる建設産業を目指し、これからの労働運動のあり方を一緒に協議していきましょう。私たち一人ひとりが主役です。」
建設連合 小川 末廣 中央執行委員長

「建設産労懇」を代表して小川氏が挨拶。他に建設産労懇から来賓としてご臨席いただいたのは(写真右から)
全電工労連
野崎 浩二議長
道路建設産業労働組合協議会
松本 晃 議長
長谷工グループ労働組合
久井 俊樹 中央執行委員長


「連合は“平和・幸せ・道開く”“力と政策”という二つのスローガンを掲げて活動しています。力というのは政策実現への結集力です。日本再生のためには厚い中間層が必要であり、また労働組合という存在が必要です。今こそ組合の存在意義が問われています。連合と今後のビジョンを作り上げていきましょう。」
連合(日本労働組合総連合会)
木村 裕士 総合企画局長


「ワーク・ライフ・バランスの実現に向けて活動を推進していくことは大変ですが、建設産業で働く人々の社会的・経済的地位向上に向けて、お互い協力しながら頑張りましょう。福島新議長のもと、執行部が一枚岩となってのこれからの活動に期待します。」
社団法人日本建設業団体連合会
福田 雄一 常務理事


「私たちは日本のインフラを支える大切な産業の一員であり、社会の下部構造を担っています。言わば足腰にあたる部分であり、そこがしっかりしていないと社会は崩壊してしまいます。私たちが社会を支えているということを忘れずに、苦しい道のりかもしれないですが一緒に頑張っていきましょう。」
財団法人リバーフロント整備センター
竹村 公太郎 理事長


「ドイツでは産業別労働組合が政策や意見をとりまとめて、政府や企業に対して発言をする環境が出来ています。それに比べ、個別企業の労働組合が中心となっている日本の労働組織はまだまだだと言えますが、未成熟ななかで先ず取り組むべきは、技術集団としてこれからも技術を残し生かしていくような闘いです。私たち林業もまた同じ技術集団です。そういう意味での連帯により、共に頑張りたいと思います。」
国際建設林業労働組合連盟 日本加盟組合協議会(BWI−JAC)
河田 伸夫 議長


Compass Vol.782 一括PDF (12.1MB)

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