「小春日和な休日の過ごし方」
このCompass最新号がみなさんのお手元に届いている11月初旬は、立冬を迎え、暦の上では冬となっていますが、各地では七五三や酉の市で華やぐ季節でもあります。また、11月というと木枯らしを連想しがちですが、実は木枯らしは半日か1日で吹き止み、また春のような暖かい日がやってきます。
これが「小春日和」です。「小春日和」とは、11月頃、つまり秋の終わりや、冬の初めに訪れる、春のような穏やかな空模様の事を言います。そんな穏やかな「小春日和」の休日に、家族や大切な人と一緒に、どこかへ出かけてみませんか? そして、家族や大切な人と過ごした楽しいひとときの記録や想い出を、写真に残してみませんか? ある場所で見た風景とか、その時感じた家族や大切な人との感動や記憶は歳月とともに次第におぼろげになりますが、写真に残っていればその時見た光景が鮮明に蘇ってきます。そして、シャッターを押した回数だけ、出来上がった写真の枚数だけ、想い出はみなさんの心に深く記憶されるはずです。また、その写真の中のお気に入りの1枚を、仕事場のパソコンの壁紙に設定したり、机の中にそっと入れておけば、それを見た瞬間に、仕事で疲れた心身を少し和ませる効果があると思います。


「カメラ版Gショック=現場監督」
話はちょっと脱線しますが、私たち建設産業の最前線の作業所では、工事の進捗状況や出来形・品質管理の記録として写真を撮る機会がとても多いと思います。そういう意味でも写真を撮ることには、いろいろな想いがあるのではないでしょうか?
私自身、作業所で勤務していたころ、多い日にはフィルム5本くらい写真を撮っていたと思います。そんな時、いつも私の首からぶら下がっていた愛機は、建設産業のベストヒット商品、“現場監督”(現コニカミノルタ製)でした。まあ、ネーミングだけでなく、今でも“現場監督”が使われ続けている理由は、もちろん機能面の優秀さがあってのことです。たとえ現場で汚れても簡単に水洗い出来るしっかりとした防水構造になっています。もちろん、うっかり水をかぶったって平気です。海水浴だってヘッチャラです。(^^) また、落としたときの衝撃にも耐えるよう、外装はゴムや樹脂でしっかりガードされており、肝心なレンズも前面を保護パーツでバリアされています。いわゆる、防塵・防滴・対衝撃性を高めた”カメラ版Gショック”とも言うべきカメラです。
私自身、このカメラで工事写真を撮っていた中で、出来上がってきた鉄筋の写真の出来映えが悪く、次の日が生コン打設の予定日だったりするとあわてて現場に飛び出し、夜遅くまで写真を撮っていた想い出があります。そういう点では、1枚1枚失敗しないよう慎重にシャッターを切る時の緊張感や、写真が仕上がってくるまでの写り具合への期待感が大事に思えて、今でも銀塩カメラ(フィルムカメラ)には特別の魅力を感じます。しかし最近では建設産業にも電子納品などが進み、デジタルカメラでの撮影が一般的になっています。写真もすぐに確認でき、昔のように失敗写真の撮り直しにあわてることも少なくなってきたと思います。


「自分に最良のカメラ選び」
さて、お出かけの話に戻しましょう。
「小春日和」の休日にカメラを持って出かけるにしても、カメラにはいろいろな種類があります。銀塩カメラにデジタルカメラ。コンパクトカメラに一眼レフカメラにレンジファインダーカメラ。みなさんはどのようなカメラをお持ちでしょうか? やはり、一番ポピュラーなのは、コンパクトなデジタルカメラでしょう。今では携帯電話についているデジタルカメラを含めると、みなさんも必ず1台は持っていると思います。そして何か撮りたいものが現れたとき、鞄やポケットから出して、シャッターを押しているのでは?
最近のデジタルカメラは、日進月歩で新しい技術が採用されています。高画質・高感度化にともなう高速・高精細な画像処理を実現する映像エンジンや手ぶれ補正機能、つい最近では、顔認識機能だけでなく笑顔を見つけてシャッターを切る機能を持ったカメラまで現れ、誰でもプロカメラマン並みの美しい写真を撮影することが可能になりました。そのような多くの選択肢の中でカメラを選ぶときは、すごく迷うかもしれませんが、逆に考えれば機能・用途などは、個人の生活スタイルにあわせて選ぶことができるので、自分の思いを実現してくれるカメラこそが「自分の好きなカメラ」、「自分に合ったカメラ」ということになります。
そして、そんなカメラがあったら、きっと想い出がいっぱい詰まった素敵な写真が撮れると思います。



「休日の計画を立てよう」
カメラの準備ができたら次は休日の計画をたてましょう。建設産業は、きめ細やかな施工計画とそれを具現化する綿密な工程をたて、勇気を持って実行することが必要な産業です。そんな産業で働いているみなさんなら、仕事の計画や工程だけでなく、忙しいながらも休日を取り入れる計画をたて、実行することが出来ると思います。そしてみなさんの休む意識が高まり、休むための一歩を踏み出す勇気を持てば、必ず結果はついてくると思います。

折しも厚生労働省では、「文化の日」や「勤労感謝の日」がある11月は「ゆとり創造月間」として、労働時間の短縮に力を入れています。同様に日建協では、ひとりでも多くの人に「休むことの大切さ」に気づいてもらい「心と体の休息日」を確保するために、「小春日和」な休日が多い11月に、時短推進活動の柱として統一土曜閉所運動(今年は11月10日(土)を展開しています。健康的で創造性あふれる暮らしは、ゆとりのひとときから生まれます。ゆっくり休んでこそ、しっかり働けるものです。仕事ばかりに片寄った毎日を過ごしていると、心身にストレスや負担がたまり、仕事にも健康にも影響を与えかねません。是非この機会に、自分自身のゆとりについてもう一度考え、そして何よりも家族や大切な人のためにも、仕事と生活のバランスのとれた心地よい休日を過ごしてみませんか? そしてそんな休日のお供に、一台のカメラを持って出かけてください。なぜならそこには、あなたの心を和ます、家族や大切な人の笑顔があるからです。

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