NikkenkyoNews Vol.49 第3回生産性向上国民運動推進協議会に出席しました

2018年2月15日(木)

於:総理大臣官邸

 

政府主催の 「生産性向上国民運動推進協議会」 に出席しました。この会議は一人当たりの付加価値額が下位に位置する宿泊業、飲食業、道路貨物運送業、介護、小売業の5分野について、生産性を向上させるノウハウを指針化し、水平展開をめざすために発足しました。今回、新たに建設業、医療業、生活衛生業 (クリーニングなど)、学習支援業 (学習塾など)、農業の5分野についても検討をはじめました。

 

会議の様子  安倍内閣総理大臣、世耕経済産業大臣ほか(出典:首相官邸ホームページ)

 

3回目となる今回の会議には、安倍晋三内閣総理大臣をはじめ茂木敏充経済再生担当相、世耕弘成経済産業相のほか多数の閣僚や業界関係者、労働組合関係者300人超が出席し、各分野の業界団体から課題や生産性向上の成功事例、必要な対策などが報告されました。建設業については、「超高齢化と大量離職の懸念」 や 「他産業との労働時間格差の拡大」 など課題が報告され、続いて 「建設キャリアアップシステムの構築」 や 「i-Constructionの推進」 「工程管理の徹底」 など建設業の生産性向上にむけた取り組みが報告されました。

 

最後に安倍内閣総理大臣は 「日本は人口が減少しているが、同時に経済が好調なため有効求人倍率が43年ぶりの高い水準になっている。それと同時にIoTやAI、ロボット、第4次産業革命が進んでいる今は、生産性を向上させる全ての条件がそろっていると言える。今この時に生産性向上を進めていかなければ日本の未来はない。」 と述べ、各業界団体にさらなる生産性の向上を求めました。

 

この会議で報告された生産性向上の取り組み事例は、機械化による省力化やICTの活用による効率化のような先端技術を取り入れたものもあれば、製造工程の見直しや作業の標準化などちょっとした業務の改善や工夫、このほかにも社員に対する教育や研修、意識改革などがあり、生産性を向上させるためには、決して特別なことや大掛かりなことをする必要はなく、自分の周りのちょっとしたことから取り組めばよいと気づかされました。

 

日建協は引き続き、建設産業における生産性向上や働き方改革などの情報を収集し、関係各所と意見交換を進めるとともに、加盟組合に対しても有益な情報提供、意見発信を行っていきます。(脇阪)