【2018年 年頭所感】 みんなの力をつなぎ合わせ ともに創ろう 新たな建設産業を

 

加盟組合の皆さん、明けましておめでとうございます。
旧年中は、日建協活動に多大なるご理解と積極的な参加を賜りましたことに感謝申し上げます。本年も活動が実り多きものとなるよう、引き続きのご支援ご協力をお願いいたします。

 

2017年は建設産業にとって大きな転機となった1年でした。3月に政府において働き方改革実行計画が策定され、これまで時間外労働の上限規制の適用除外とされていた建設産業にも、他産業に比べ5年の猶予期間はあるものの、罰則付きの時間外労働の上限規制が設けられる方針が示されました。これを受け産業全体で労働環境改善にむけ、スピード感を持った取り組みが進められることとなりました。行政や業界団体、各企業では働き方改革推進にむけさまざまな施策が発表されました。これまで私たち労働組合が労働環境の改善を会社や行政、業界団体に訴えてもなかなか動かなかったことを考えると、現在の状況は歓迎すべきものです。前向きに捉えると、今のこの流れはこれまで私たちが訴え続けてきた 「長時間労働の解消」 「4週8閉所の実現」 にむけて、建設産業が変われるチャンスでもあります。

 

変化の兆しは見えてきています。作業所を閉所し、「心と体の休息日」 を確保することで、一人でも多くの人に 「休むことの大切さ」 に気づいてもらうため、2002年11月から取り組んでいる日建協統一土曜閉所運動では、昨年は過去最高の閉所率を更新しました。民間発注者が多く、これまで閉所しづらいとされてきた建築工事においても近年閉所率の改善は著しく、取り組みにむけた会社側の姿勢や組合員の意識が変わってきていることも大きな要因となっています。この兆しを大きな変化のうねりにつなげていかなければなりません。

 

一方で、このような急速な変化に対して、戸惑いや不安を覚える方も少なくないのではないでしょうか。強力なトップダウンでの施策の推進が実態を覆い隠す圧力につながっているという組合員からの声も聞きます。働き方改革は一過性のものではなく、これまでの働き方を改め、かつ継続していくことが求められます。そのためには働き手である私たち組合員が自身の課題として納得して取り組んでいける施策が必要となるでしょう。日建協加盟組合は、連帯してこの組合員に寄り添った施策を求めていかなければなりません。

 

建設産業は、そして個々の会社は変化を迫られています。その中で会社だけでなく、私たち自身も危機感を持たなければなりません。業務上の指示としての改革を粛々とこなすだけでなく、私たち自身が意欲的に、積極的に取り組んでいく上で、どうしたいのか、どうあったらいいのかを発信していくことも不可欠です。
今年は昨年以上に大きな変化の年となります。日建協はこの変化の中に、私たち組合員の思いを反映させていかなければいけないと考えています。そのためには皆さんの声が必要です。ともに 「魅力あふれる建設産業」 「働きがいのある建設産業」 をめざし取り組んでいきましょう。

 

↑ このページの上に戻る

home