本文へジャンプ


  無料カウンター
 
 


みなさん、『ワーク・ライフ・バランス』 はとれていますか?

『ワーク・ライフ・バランス』 は日建協加盟組合員のみなさんはもうご存知ですよね。日本語にすると「仕事と生活の調和」になります。最近は、テレビ等でも多く目にするようになりました。
『ワーク・ライフ・バランス』 の実現は、私たちの生活の質を高めるだけでなく、企業にもメリットをもたらすとされています。『ワーク・ライフ・バランス』 がとれた社員は職場での労働意欲が高く、その分企業業績への貢献度も高くなると考えられているのです。
また、社員の定着率がよくなり、優秀な人材にきてもらえたり、企業イメージのアップや社会的責任につながるといったことから、企業も取り組みを始めています。
それに何より、私たちには 『働くこと』以外にも『やりたいこと』、『やらなければいけないこと』 がたくさんあります。趣味、スポーツ、ボランティア、自己啓発、地域活動、子育て、介護、etc…。
その実現のためには、『時間』 『健康』 『お金』 そして『自分の意思』 『周囲の協力』 などが必要です。なかでも、建設産業に働くわたしたちに共通して足りないものは、『時間』 ではないでしょうか。
仕事に偏りすぎた『時間』を私たちの生活のために取り戻すために、この11月14日統一土曜閉所日をきっかけに、『ワーク・ライフ・バランス』 の実現にむけた私たちの時短推進活動に重点をおいて、みんなで考えていきたいと思います。

 スパイラルアップで行こう!

時短を進めると、私たちはもっと自由な時間をもつことができるはず。心と身体をリフレッシュすることで、仕事にもまた前向きな気持ちで向かい、業務時間中の作業能率や生産性を上げることができます。余裕ができれば自己啓発にも取り組みやすくなりますね。
「必要な資格を取って自己実現したい」「パソコンのスキルがあればこの作業は短時間でできるはず…(泣)。」なんて思ったことありませんか。
時短が進んで長時間労働が解消し、『ワーク・ライフ・バランス』 が実現した建設産業になら、自分の後輩や子どもたちにも「仲間になろう」、「入っておいで」と胸を張って言えますよね。

 所定外労働時間は増えている

建設産業を取り巻く外的環境は厳しく、今の私たちは相変わらず長時間労働を余儀なくされています。
日建協時短アンケートによると1か月の所定外労働時間(休日労働時間含む)は、日建協平均で62時間、外勤技術系に限れば85時間という長時間労働になっており、「生活」の時間どころか『健康』を維持するための休養時間も不足しているのが現状です。(図1)
この10年間の傾向をみると、外勤と内勤共に所定外労働時間に増加傾向が見られることがわかります。人員削減、厳しい受注環境、特にここ1年から2年は公共工事入札における総合評価方式の導入、四半期決算導入といった変化も影響しているという声が上がっています。

また、厚生労働省は、2〜6ヶ月間に平均80時間を超える長時間労働を行うと、脳・心臓疾患の危険性が高まるとしています。健康を確保するという観点から、図2のように外勤技術者の半数が健康障害のリスクを負って働いているような今の状況は、早急に改善しなければならないのです。

 作業所はなかなか休めない

こうした状況下、まず外勤者の長時間労働を改善し、健康かつ文化的な 『ワーク・ライフ・バランス』 がとれた暮らしを実現していくにはどうしたら良いのでしょうか。

外勤者の所定外労働理由は、時短アンケートによると、
 (1)仕事量が多く、時間内に処理できない(45.2%)
 (2)仕事の性格上、早出・残業がある(40.8%)
 (3)発注者向け書類等の業務が多い(35.2%)
 (4)社内書類等の事務処理業務が多い(32.0%)
 (5)工程が厳しい(29.8%)
となっています。
外勤者は、内勤者と比べて「(1)仕事の性格上、早出残業する必要がある」との回答が多く、日中は施工管理、所定外時間に準備作業や事務処理をしなければならない建設業の特性が見られます。
また、「(3)発注者向けの書類等の業務が多い」「(5)工程が厳しい」といった回答からは、作業所や自らの工夫にも限度があり、加盟組合企業や建設産業全体といった大きな単位で取り組まなければならない課題がそこに存在することがわかります。
図3は、所定外労働時間の内訳です。85時間のうち平日残業時間が48時間、休日出勤時間が37時間となっています。

        

まず、この休日の所定外労働時間を減らし、無くすことができれば、しっかり休息をとる時間が確保でき、仕事ではなく、自分のために使う時間を確保することができるようになると考えるのです。

Compass Vol.783 一括PDF (17MB)

次のページへ

●このページのトップへ ●Compassバックナンバー ●ホームへ

   Compass783