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意欲を持って働ける環境づくりを!
シミズユニオン
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 越中富山で大工をしていた創業者の初代清水喜助は、1804年に江戸にのぼり、神田鍛治町で「清水屋」という店を構えて名を上げました。二代目喜助の時代には、我が国初の西洋ホテルである「築地ホテル」、「第一国立銀行」など多くの擬洋風建築を手がけ、200年以上引き継がれている建築の名門としての礎が着々と築き上げられていきました。1937年に㈱清水組となり、1948年には現在の社名の清水建設㈱に変更されています。
 現在、本社と組合の本部事務所は港区芝浦にある同社施工の高層ビルの中にあります。都会のオフィスビル群の中でも少し落ち着いた雰囲気のある、シミズユニオンの事務所を訪問しました。

● 設  立 : 1946年2月24日
● 組合員数 : 4,800名(2008年8月現在)
● 支  部:8支部
● 本部執行委員数:9名
● 本部執行委員会:本部執行委員と全国の各支部長が集まり、年に7回程度

2008.8取材
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前列左から山岸給与対策部長、坂谷内委員長、
鈴木副委員長、元山労働対策部長
後列左から高木副書記長兼運営部長、
伊地知書記長、伊藤副委員長、木村制度対策部長
青本副委員長(日建協派遣)

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 組合として現在特に力を入れて取り組んでいる、また取り組みたいと考えている
 課題や目標があったら教えてください
本年度のテーマである「意欲を持って働ける環境づくり」をベースに活動方針を策定し、取組みを行っています。具体的には、
制度対策活動(評価制度、私有車使用、社宅使用料、諸制度・手当のフォロー)
労働対策活動(休日休暇取得、時間外労働の削減)
広報教育活動(HPの充実、職場会、オルグ活動)
を行っています。
 組合員とのコミュニケーション、意見の収集はどのように行なっていますか?
 先日から、委員長と本部役員が全国の支部をまわる委員長オルグが始まりました。会社の経営陣の考えや将来にむけてのビジョン、また、組合員の頑張りをどのように感じているのかなど、細部までは現場の最前線で活躍する組合員に伝わりにくいものであり、それを伝えることも私たちの重要な役目だと考えています。また、組合員との直接対話により収集した問題点や改善提案をもとに、支店幹部との意見交換を行っています。組合員からは、自分自身の健康状態や、職場環境に対する改善要望はなかなか上げづらく、声を出す時点では黄信号というケースが多いものです。できるだけ早い段階でそういった不安を摘んであげたいので、現場の組合員の様子を支店幹部と話すときに伝えています。
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左:伊地知書記長 
右:坂谷内委員長
 建設産業の魅力化にむけて何が必要だと考えますか? 
 また、魅力化にむけて取り組まれている活動はありますか。
 まこれまで当社は、まじめにコツコツやっていればきちんと社会も評価してくれるだろうという姿勢で、特にPRもしてきませんでした。しかし、現在、会社側は「社会資本整備としてこんなに素晴らしいことをやっている」ということを外部にむけて積極的に広報しています。また、内部にむけては、「ものづくり推進室」を発足させ、現場がものづくりに専念でき、達成感を実感できる職場環境の整備に取り組んでいます。このような魅力化にむけた改革の流れの中で、会社側の「組合員の声を聴いていこう」という姿勢も以前より強まっており、組合としても、会社との信頼関係の中、積極的に協議・交渉に臨んでいます。また、組合員にも「ものづくり」という原点をあらためて考えられるように広報しています。またそういった意識がなかなか届きにくい、見出しにくい現場に対しても、しっかりと目を向けてラインケアに努めています。
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左:伊藤副委員長 
右:高木副書記長兼運営部長
 みなさんが考えるワーク・ライフ・バランスとは?
 日休むために頑張ること、段取りよく、効率よく仕事ができるように工夫することも必要ではないでしょうか。生活が充実していれば仕事もやる気がでるでしょう。しかし一口にバランスと言っても、時間なのか、意識なのか、お金なのかは難しいものです。また、ある人にとって「自分は仕事が一番だ。仕事だけをやっていれば良い」という考えもそれが個人にとってのバランスであれば、それも良いと思いますが、「仕事が一番でなければダメだ」という雰囲気は変えていく必要があると思います。
 他の日建協加盟組合にひとこと。
 景気後退の兆しが見える中、ますます厳しい状況下に置かれている建設産業ですが、この逆風にめげず、建設産業を魅力ある産業とすべく、協力し合って取り組んでいきましょう。
 自単組の組合員に熱いメッセージをお願いします!
 会社は、社外へのコーポレートメッセージ、ものづくり推進、労働時間管理、休暇制度の見直しなど今、変わろうとしています。過去の慣習、考えに固執することなく、自分にとって「働くこと」について考えるいい機会ではないでしょうか。誰かが変えてくれるだろうという消極的な姿勢では何も変わりません。組合員一人ひとりが「今こそ変わるとき」という認識のもとで積極的に考え、行動してこそ変革は可能となるのです。
 今年度の活動方針に対する執行部の考えを熱く語っていただきました。会社側が魅力ある職場環境の形成にむけてこれまで以上に組合員の声に耳を傾けている今こそ、労使で十分に話し合いながら、会社をより良い方向に導いていくという強い決意が感じられました。お忙しい中、ご協力いただきありがとうございました。
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