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私たちが働く建設産業は国民からどのように見られているのでしょうか?
業界の不祥事に対する過度な批判や一方的な公共事業不要論などに心を痛めている方も多いのではないでしょうか。このような状況を打開し、胸を張って働ける産業としていくために、社会資本整備の重要性の理解促進や建設産業のイメージアップをはかる取り組みが、各方面で展開されています。
現場見学会のようす
業界団体では、三団体(日建連、土工協、建築協)が合同で週刊誌や月刊誌に建設プロジェクトを紹介する記事を連載したり、子供向けの建設技術に関する小冊子の作成・配布、建設PRイベントの開催などを行っています。土工協では、3年前から「100万人の市民現場見学会」を展開し、広く一般市民の方々に建設現場を紹介し理解を求めています。他にも、パソコンで街づくりを楽しめるソフトの開発や、建設を題材にした絵本の配布、現場監督を題材にした漫画の公募(1月末締め切り!詳細は建築協関西支部HPで)など、
様々な取り組みが行われています。
BCS関西支部発行の絵本
学術団体である土木学会では、小学生を対象とした防災(地震や風水災害対策)マニュアルとDVDを作成し、全国の希望する小学校に配布しています。同時に教職員への防災教育研修会を開催し、脆弱な日本国土における防災知識の向上や防災施設の必要性などを伝えています。
官公庁主導の取り組みとしては、CCI(Charming Construction's Identity=「魅力ある建設事業推進協議会」)の活動があげられます。国土交通省や自治体などが中心となり、建設ステーション(=作業所)のイメージアップ対策(仮囲いに絵を描いたり、花壇を設置するなど)や見学会開催の助成、優秀技能労働者の表彰などを行っています。
また、建設産業への若年者の入職促進や人材の確保・育成・定着を目的として、国土交通省や厚生労働省が中心となって構成されている「建設産業人材確保・育成推進協議会(人材協)」では、建設技能労働のイメー
ジアップ活動に関する課題と方策を取りまとめています。
この活動の一環として、建設業振興基金では現場見学会マニュアルを作成しています。また、国土交通省総合政策局では、「建設のしごと」をわかりやすく子供たちに伝えるため、学校の先生が総合学習の時間に使用することができる教材と教科マニュアルを作成しています。
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他にも、地下40mの共同溝の工事現場に能舞台をしつらえて狂言を上演するイベントが、国土交通省東京国道事務所などの企画で行われました。最近では、首都高速道路株式会社の若手職員が中心となって結成された東京トンネリックス制作委員会が、首都高中央環状新宿線の地下トンネルでファッションショーを開催するなど、より興味や関心を引く企画が出てきています。
日建協も、これまで、働く者の立場から提言書を作成するなど、建設産業の信頼回復と正しい理解にむけた活動を展開してきました。特に、昨年度からは、土工協が主催する「100万人の市民現場見学会」に産業外の労働組合や団体に参加を呼びかけるなど、積極的に活動しています。
建設産業に対する誤解を払拭し、自分たちの仕事に誇りを持って働きたいという思いは、私たち共通のものだと思います。日建協では、これからも建設産業の理解促進に力を入れていきます。特に、今後の建設産業を担うであろう若年層や次世代への働きかけを視野に、建設産業の魅力化について考えていきます。
作業服ファッションショー
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